四川料理の紹介シリーズ:麻婆豆腐

四川料理の紹介シリーズ:麻婆豆腐

麻婆豆腐は中国四川省の伝統料理であり、また四川料理の代表的メニューでもある。材料は主に豆腐、牛挽き肉(豚肉も可)、赤唐辛子、花椒などである。味的には花椒による舌が痺れる「麻味」、赤唐辛子による「辣味」が交えて、特に四川料理独特な麻味が特徴で、口あたりなめらかな料理である。

麻婆豆腐の由来

麻婆豆腐は清の同治元年(1862年)に発祥したと言われる。当時成都の万福橋で「陳興盛飯舖」を営む陳森富夫妻がいて、店主の陳春富(陳森富)が早逝し、妻の陳氏が店を経営し続けた。陳氏の顏にはあばたがあったため、「陳麻婆」と呼ばれていた。当時万福橋は府河を跨るので、辺りに肉体労働者が多く、特に油を運ぶ脚夫が多く来店するという。陳氏が豆腐を調理することが得意で、彼女が作った豆腐は色、香り、味をすべて備えて、多くの人々に愛され、やがて彼女が作る名物の豆腐料理も「陳麻婆豆腐」と呼ばれた。その後お店も「陳麻婆豆腐店」と店名を変えた。

麻婆豆腐の特徴

麻婆豆腐の特徴は八文字といえば、麻、辣、燙、香、酥、嫩、鮮、活と、八文字箴言とも言われる。
麻:豆腐を器に移る前に花椒の粉を振りかける必要がある。花椒の中に漢源貢椒が一番と言われ、その体にしみわたり麻味が最大の特徴で、他の花椒を使うと、その麻味がうまく喉を通らないほど差が大きいという。
辣:成都龍潭寺産の大紅袍赤唐辛子を使って豆板醤を作り、千切りして熟成し、油と豆腐を加え、その香りと辛さが絶妙である。
燙:豆腐の性質上、この料理が冷めないよう一定の温度を保つことができる。お箸でつまむたびに、アツアツで出来立てのお味を堪能できる。
香:作り上げた麻婆豆腐がすぐ食卓に出すことで、豆腐の中にありがちな石膏の味が消えて、水垢の味もなくなり、更に各調味料の強い匂いも抑えて、食欲を煽てる香ばしさしか残っていない。
酥:十分に練られた挽き肉が絶妙な金色を呈し、またカリカリとし香ばしくなる。
嫩:豆腐のエッジを崩さずに調理すると同時に白く柔らかく湯通しするのがベストという。お箸で軽くつまむだけで崩れるので、小さいレンゲで食べるのが基本である。
鲜:麻婆豆腐を作るのに使う材料はすべて新鮮で、色、香り、味が完璧に合わせる。
活:出来立ての麻婆豆腐に蒜苗を振りかける。蒜苗はまるで畑で取り立てのよう滴るような緑を呈するが、口に入ると生臭さが全くなく細心に調理する。

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