四川料理の紹介シリーズ:口水鶏(よだれ鳥)
よだれ鶏は中国四川の伝統的な料理で、川菜(四川料理という)の中の冷菜である。
よだれ鳥の由来
この「よだれ鶏」という料理名を聞くと、よだれが垂れているというイメージがあり、少し小汚い感じがするが、その由来は文人の風雅がある。中国の有名な文学者詩人の郭沫若は『賟波曲』には「少年時代はよく故郷の四川で鶏肉を食べていた。白い鶏肉に、真っ赤なラー油唐辛子、今思い出すとよだれが垂れてくる…」と書いていた。板前さんたちはこの「よだれ」という言葉を借りて、名を付けた。今は誰でも名を知る「よだれ鶏」になった。また、花椒をふんだんに使うよだれ鶏は、食べたら口の中は痺れが広がり、よだれが勝手に垂れてきてしまうからこの名前になったという説もある。
よだれ鳥の特徴
よだれ鶏は薬味が豊富で、痺れ、辛味、旨み、香りを有し、さらに鶏肉もしっとりしていて、柔らかいことが特徴である。その美味しさは「名驰巴蜀三千里,味压江南十二州」と古詩の中でも称賛されている。